日射計

日射計

日射計 MIJ-14 RADはMIJ-14PAR弐型の日射バージョンです。筐体、内部回路などの仕様は弊社のPAR弐型/K2とほぼ同じですが、受光感度の波長範囲を日射計測に最適化したSi日射計です。波長に対する受光スペクトル感度の調整を行い、熱型(サーモパイル型)の日射計と比較したスペクトルエラーを抑制している事が特徴です。また拡散板にはPTFEを採用しており、アクリルに比較して紫外線領域までの感度を持ち、その幅は300〜1100nmです。受動型温度補償回路P.T.C.C.を搭載し、温度特性が向上しています。

Features

・受動型温度補償回路P.T.C.C.を搭載。±0.01%/℃ (P.T.C.C.: Passive Temperature Compensation Circuit)

・PTFE製R40の曲面を持つ大型拡散板により、±1.5%入射角特性エラー(0〜79°)

・光学系: SiフォトダイオードS1336-5BK+受光感度調整デバイス+内部乱反射阻止用φ4.0アパチャー

・全ての部品が分解可能で部分修理が出来る設計(バルクヘッドコネクタ除く)

浸水の要因であるケーブル取出部はバルクヘッド防水コネクタを採用。

・水平基台を組込済。3つのネジで水平出し、2つのネジで固定可能

・水平基台内部にモレキュターシーブとシリカゲルを内蔵。交換は底面のネジ3本の脱着で可能

日射計の定義、クラス分けとMIJ14RAD

フォトダイオードを使用した日射計はWMOやISOでは定義付けされていないのが現状です。MIJ14RADについても、クラス表記が出来ません。その主な理由は、日射計の定義です。特に受光波長の範囲が0.3〜1.5μm at ISOもしくは、0.3〜3 μm at WMOという定義があり、フォトダイオードを使う限りはその定義には決して乗りません。ところが下記の表のよ うに比較してみると、赤い文字で記した項目以外はセカンダリースタンダードを越えています。(スペクトル以外は検証中も含む)そもそも熱型のサーモパイルと光量子型のフォトダイオードは光強度からセンサ出力に至る過程が原理的に異 なるので、相違や物性の違いが存在します。どちらが良いというよりも目的に応じた使い分けをする方が賢明です。例え ば太陽光発電の分野では、応答速度やゼロオフセットが大きな問題(発電パネルとの物性の違い)になり、サーモパイル 型であるというだけで、向上は可能ですが問題は永遠に残るでしょう。日射計に対するEMJの開発方針は、熱型ベースで 開発を進めても、既存のものと同様の問題が残るのがゴールであり、そのときの販売価格は100万前後になるわけで、そ れは一般普及品とは言えない事が既知であるからには、フォトダイオードの物性から来る利点を活かし、不利な点を補う方向に進めてみよう、そうすれば熱型とは違う特徴が得られるだろうし、違う問題を解決する楽しさを体験できるであろう、そういう道を選びました。

MIJ-14 Type2専用マウント(オプション品)

MIJ-14 専用マウントの販売を開始致しました。このマウントはポールにしっかり固定できるようにV溝を装備していますので安定感抜群です。また、アルベドの測定にも使用できるようにMIJ-14シリーズはマウント上下に設置可能です。MIJ-14シリーズのみだけでなくMIJ-15LAI/K2も固定できるように部品交換が可能な仕様になっています。

Specifications

測定範囲 0〜2,000W/m2 
出力 代表値10 mV@1000W/m2、校正係数を###.##Wm-2/mVの表現でラベルに記載
温度特性 ±0.01%/℃以下
計測単位 W/m2
応答速度 0.2 μ Sec (90% 応答時間)
入射角特性 <±1.5% at 0〜79°(< -50%Peak at 80〜89°)
回転角特性 アジマスエラー:<±0.5% over 360° at 60°elevation
主要素材 筐体:A5052、被覆:黒&白アルマイト、拡散板:PTFE
使用温度範囲 -40〜80℃
形状 最大外径φ54mm、高さ38.6mm
重量 センサー部127g、ケーブル重量120g
ピンアサイン
白/出力+、黒/出力
校正 Kipp&Zonen CMP21を基準として、ハロゲンランプで二次校正

Standard product / Option

標準品 MIJ-14PAR弐型:アンプ付き標準品、5mケーブル、取付用ネジM4-30×2付属
オプション MIJ-14CCA-中継ケーブル 5m、マウント