テンシオメーターとは
テンシオメーターとは、不飽和土壌中に存在する土壌水のマトリックポテンシャルを測定するためのプローブです。サイクロメーター法(チルドミラー法含)、イクイテンシオメーター法、水カップ式などの原理が実用化されています。ここで紹介するテンシオメーターは最も古典的で単純な水カップ式のテンシオメーターです。
多孔質セラミック(孔径は分散中央値として1.7μm)の外部に土壌が接触した状況では、水ポテンシャルが0である内部の水が多孔質を介して土壌との間で水の引っ張り合いが生じます。ある程度の時間が経過すると平衡状態に達します。そのときの内部の圧力(負圧)が水ポテンシャルの値であり、pfとかkPaとかの単位で読み取りできます。この後、例えば降雨が生じたりして土壌水が増加すると内部の負圧によって土壌から逆流することで、新たな平衡状態になる。水の動きはこの繰り返しになります。
Easy setting
Srep.1
プールやセンサーは埋めないようにして、現地に埋設
Srep.2
脱気水(一度沸騰させ、常温に戻した水)を、プール上10mm未満の空気層を設けて投入
Srep.3
栓をする
Calculation
圧力の単位kPaに変換
Y(kPa)=0.025X(mV)-25の式を使います。
記録された電圧が例えば2345mVだとすれば、0.025*2345-25=33.625kPaです。
pF値に変換
kPaから水柱(cmH2O)に変換し、その対数を計算します。
水柱cmH2O=10.2064*圧力kPa、pF=LOG(水柱cmH2O,10)
mVからpFに直接換算
pF=LOG((0.025*mV-25)*10.2064,10)
Parts
圧力ー出力特性
電圧(mV) | 圧力(kPa) | 水柱(mm H2O) | 水柱(cm H2O) | pF |
0 | -25 | -2552 | -255 | #NUM |
1000 | 0 | 0 | 0 | #NUM |
1100 | 2.5 | 255 | 26 | 1.4 |
1200 | 5 | 510 | 51 | 1.7 |
1300 | 7.5 | 765 | 77 | 1.9 |
1400 | 10 | 1021 | 102 | 2.0 |
1500 | 12.5 | 1276 | 128 | 2.1 |
2000 | 25 | 2552 | 255 | 2.4 |
2500 | 37.5 | 3827 | 383 | 2.6 |
3000 | 50 | 5103 | 510 | 2.7 |
3500 | 62.5 | 6379 | 638 | 2.8 |
4000 | 75 | 7655 | 765 | 2.9 |
4500 | 87.5 | 8931 | 893 | 3.0 |
5000 | 100 | 1026 | 1021 | 3.0 |
Specifications
圧力範囲 | 0~ -100kPa (0~ -1021 cm H2O) |
破壊圧 | -200kPa |
測定対象 | ゲージ圧(感部圧力と大気圧の差) |
精度 | ±0.5%F.S. (0~60℃) |
温度特性 | ±0.05%F.S. (0~60℃) |
出力電圧 | 1000~5000mV |
電源電圧 | 12~28VDC |
消費電流 | 6mA以下 |
ピンアサイン | 赤/電源、 黒/COM、白/信号、シングルエンド |
シャフト長さ | 10 ~ 100cmの範囲で、10cm刻み発注時指定 |
ケーブル | 5m |