葉面積指数(LAI)センサー 分光式

分光式葉面積指数(LAI)センサー MIJ-15LAI TypeII/K2

Overview

葉面積指数(Leaf Area Index、以下LAI)の測定法には、直接的な推定法と間接的な推定法があります。前者は刈取法や リタートラップ法があり、後者はカメラと魚眼レンズを用いた全天写真を利用する方法や、葉の量と光の減衰に関する光 学的な仮定に基づいた方法があります。
最近のトレンドではプラントキャノピーアナライザという名称で海外の複数社から販売されています。それらの測器で採用されている測定原理は、キャノピー内外の光量比を検出するもので、全天日射下のデータとキャノピー下のデータを同時比較しなければならず、内外光の絶対値を元に算出する方法であり、太陽光の方位角にも依存するため、これらを理由に比較的日射強度が安定した曇天時、かつ同一太陽高度に手動で計測するという手法でした。また、枝や枯葉もLAIに算 出してしまうPAIの測定に留まっており、その誤差要因も無視できませんでした。
PAR(400-700nm)とNIR(700-1000nm)が葉内のクロロフィルにより反射、吸収を受けたとき、その透過光の比がLAIに相関を持 つという関係、つまり分光による計測方法(特許第JP5410323B22014.2.5)を採用しました。天候にかかわらず安定してLAI やキャノピーの葉による光合成有効放射(PAR)吸収率を計測する事が可能で、キャノピー外に対象センサーを設置することなく、本器をキャノピー内に設置するだけで連続したデータを得ることが可能です。本器をデータロガーと共に設置するとLAIの年変化を無人で定置計測できますし、ポータブル型を使えば持ち歩きながら広範囲での計測を行うことも可能 です。

Features

・クロロフィルを含む部位のみに反応する真のLAI計測

・PAIをネグレクトすることにより真のLAI測定が可能

 (PAI:枯葉、枝、幹などを含む測定値)

・樹冠を透過した光を180度視野角で、かつワイドバンドPAR=400-700nm、IR=700-1000nmで計測し、PARとIRの強度比がLAIに相関を持つ関係を採用した世界唯一のセンサー

・天写真撮影や透過光量子の定量よりも精度、繰り返し再現性が高い。

・LAIの経時変化を無人連続自動観測できるセンサーは唯一無二

 (データロガーと組み合わせ必須)

MIJ-15LAI TypeII/K2 Leaf Area Index Sensor

5mケーブルを装備したセンサー単体での販売品です。別途データロガーと組み合わせて使います。
センサーそのものは長期ドリフトがとても小さいことと堅牢性で定評があるMIJ-14シリーズと同じですから、屋外に恒常設置、かつ無人で運用する目的の製品です。
この設計は実績として、事故で破壊さえしなければ±0.1%未満/3年のドリフトです。

MIJ-15開発と測定原理
この特許と測定原理を元に開発されたのがMIJ-15シリーズです。

設置イメージ

Options

データロガーMIJ-01

MIJ-01の組み合わせで他のパラメーターと同時にLAI測定が可能。

LAI Sensor MIJ-15/K2専用マウント(オプション品)

MIJ-15 LAI/K2用マウントの販売を開始致しました。このマウントはポールにしっかり固定できるようにV溝を装備していますので安定感抜群です。

Related Product

MIJ-15 LAI/P Portable type

Specifications

測定範囲 0〜5,000μE
出力

電圧(校正係数を###.##μE/mVの表現でラベルに記載)

代表感度PAR/10mV@2300uE

NIR/5mV@1300uE

LAI 演算式 LAI=2.80In(NIR/PAR)+0.69*
*Kume et al.(2011) J Plant Res124:99_106.
温度特性 <±0.1%/DEG
計測単位 PARとNIRはuE(μmol・S-1・m-2), LAIは無次元
応答速度 0.2u/Sec
入射角特性 <±1.5% at 0〜79°(< -50%Peak at 80〜89°)
回転角特性 アジマスエラー:<±0.5% over 360° at 60°elevation
主要素材 筐体:A5052、被覆:アルマイト、拡散板:PTFE
使用温度範囲 -40〜80℃
形状 126mm(W), 60mm(D)×49mm(H)
重量 約500g
ピンアサイン 白/出力+, 黒/出力-
標準品 MIJ-15LAI弐型/K2(5mケーブル付属) 

MIJ-15LAIシリーズ参考文献

A canopy photosynthesis model based on a highly generalizable artificial neural network incorporated with a mechanistic understanding of single-leaf photosynthesis
Relationship between Canopy Structure and Community Structure of the Understory Trees in a Beech Forest in Japan
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Development of a Nocturnal Temperature Inversion in a Small Basin Associated with Leaf Area Ratio Changes on the Mountain Slopes in Central Japan
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光合成有効放射と近赤外放射の透過光の比と水稲の生育指標の相関
アズマネザサの刈り取りが放棄二次林の林床植生に与える影響
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Novel technique for non-destructive LAI estimation by continuous  measurement of NIR and PAR in rice canopy – ScienceDirect
近赤外光光合成有効放射比の連続測定によるイネ群落の非破壊 LAI 計測法の開発
非破壊的LAI計測法を応用したイネ群落成長の微気象応答のインディカ・ジャポニカ品種間差,地域間差の解明
新型LAIセンサーMIJ-15開発 日本農業気象学会全国大会講演要旨/Proceedings of International Symposium on Agricultural Meteorology (日本農業気象学会全国大会講演要旨/Proceedings of ISAM)
Adaptive frequency scaled wavelet packet decomposition for frog call classification
日本農業気象学会全国大会講演要旨/Proceedings of International Symposium on Agricultural Meteorology  (日本農業気象学会全国大会講演要旨/Proceedings of ISAM)
A Special Relationship between Canopy and Understory Leaf Area Index in an Old-Growth Cool-Temperate Deciduous Forest