MIJ-02 Rotary Dendrometer Type3 配線方法
本デンドロメーターでは、樹幹の変位の検出にロータリーポテンショメータを使っています。ロータリーポテンショメータとは回転角度 を抵抗値の変化に置き換えるものです。ワイヤーの伸縮に応じてプーリが回転し、その回転角度が抵抗値の変化に現れます。抵抗値をデータロガーで直接読み取る事はできませんので、抵抗値を電圧に置き換えて記録する流れです。ここではその抵抗値から電圧に置き 換える為の配線方法を示します。
図中、A-G間はポテンショの全抵抗、B-G間は変位に応じた可変抵抗を示します。つまりBはA〜G間を動きます。一般的にデータロ ガーの測定レンジは5Vですから、A-G間に対してプレヒート電圧5Vを印可します。そのとき、B-G間は変位に応じて0〜5Vで変化しま す。例えば、MIJ-02 Rotaryの場合、BがAまで動いたとき5V、BがGの位置にあるとき0Vを示します。補足として、プレヒートが2Vのとき、それぞ れ2Vと0Vになりますからプレヒート電圧に応じて出力電圧が変化することになり、プレヒート電圧に応じて出力が変化します。このことはレシオメトリックと呼ばれています。
ポテンショや、抵抗などは一般的に温度特性という温度の変化で値が変化する特性を持っており、屋外で使用する機材でいつも問題になる部分でもありますが、レシオメトリックではプレヒートさえ不変であれば、その出力は温度依存性を持っていないと言え、それは大きなメリットになります。同時にレシオメトリックは、シングルエンド接続になりますので、データロガーの入力を最大限活用できると言うことにもなり ます。レシオメトリックの一番の注意事項は、プレヒート電圧の設定です。これが例えば、12Vを印可したとすれば、出力の最大値も12Vになりますから、ロガーの破損に繋がります。この点は注意願います。補足として、B-G間の電圧を計測すれば樹幹が肥大に比例して電圧が大きくなりますが、A-B間の電圧を計測すれば肥大に反比例して電圧が小さくなります。
MIJ-02 Rotary ピンアサイン
配線色 | 役割 | MIJ-01 | 図1に対する意味 |
赤 | プレヒート+ | Preheat + | A |
黒 | プレヒートGND | Preheat G | G |
白 | 電圧出力+ | SE-1 | B |
演算式
次に得られた電圧から変位にコンバートします。以下の式を使ってください。
dL(um)=30000(um)×Vout(V)/Vpre(V)
dL: 変位um
Vout: 電圧出力
Vpre: プレヒート電圧
MIJ-01の場合は、30000*X001/5000をPVSに入力するだけです。
MIJ-01データロガーを使う場合には、以下のリンクで設定ファイル、配線図をダウンロードしてお使いいただけます。
MIJ-02 シングルエンド 8ch
MIJ-02 シングルエンド 16ch