MIJ-02弐型 幹周デンドロメーター 配線方法



本デンドロメーターでは樹幹の変位の検出にロータリーポテンショメータを使っています。ロータリーポテンショメータとは回転角度 を抵抗値の変化に置き換えるものです。ワイヤーの伸縮に応じてプーリが回転し、その回転角度が抵抗値の変化に現れます。抵抗値を データロガーで直接読み取る事はできませんので、抵抗値を電圧に置き換えて記録する流れです。ここではその抵抗値から電圧に置き 換える為の配線方法を示します。


図中、A-G間はポテンショの全抵抗、B-G間は変位に応じた可変抵抗を示します。つまりBはA〜G間を動きます。一般的にデータロ ガーの測定レンジは5Vですから、A-G間に対してプレヒート電圧5Vを印可します。そのとき、B-G間は変位に応じて0〜5Vで変化しま す。 例えば、MIJ-02弐型の場合、BがAまで動いたとき5V、BがGの位置にあるとき0Vを示します。補足として、プレヒートが2Vのとき、それぞ れ2Vと0Vになりますからプレヒート電圧に応じて出力電圧が変化することになり、プレヒート電圧に応じて出力が変化します。このことはレシオメトリックと呼ばれています。
ポテンショや、抵抗などは一般的に温度特性という温度の変化で値が変化する特性を持っており、屋外で使用する機材でいつも問題になる部 分でもありますが、レシオメトリックではプレヒートさえ不変であれば、その出力は温度依存性を持っていないと言え、それは大きなメリッ トになります。同時にレシオメトリックはシングルエンド接続になりますので、データロガーの入力を最大限活用できると言うことにもなり ます。
レシオメトリックの一番の注意事項はプレヒート電圧の設定です。これが例えば、12Vを印可したとすれば、出力の最大値も12Vになりますか ら、ロガーの破損に繋がります。この点は注意願います。
補足として、B-G間の電圧を計測すれば樹幹が肥大に比例して電圧が大きくなりますが、A-B間の電圧を計測すれば肥大に反比例して電圧が 小さくなります。
MIJ-02弐型のピンアサインを示します。

配線色 役割 MIJ01 ロガー 図1に対する意味
プレヒート+ Preheat + A
プレヒート GND Preheat G G
電力出力 + SE-1 B

次に得られた電圧から変位にコンバートします。以下の式を使ってください。

dL(um)=29059.7(um)×Vout(V)/Vpre(V)

dL: 変位um
Vout: 電圧出力
Vpre: プレヒート電圧

MIJ-01の場合は、29059.7*X001/5000をPVSに入力するだけです。

MIJ-01データロガーを使う場合には、以下のリンクで設定ファイル、配線図をダウンロードしてお使いいただけます。
MIJ02 setting