携帯型光合成蒸散測定装置(環境制御機能付)
Overview
携帯型光合成蒸散測定装置LCpro T Advanced Portable Photosynthesis Systemは、屋外で光合成速度及び蒸散速度の測定を行ないます。小型、軽量、短いウォームアップ、長時間稼働というフィールドユーズの条件を満たしつつ、研究レベルの測定精度を確保しています。 また、外気を本体内部のバッファータンクを経由する事で、CO2ボンベを使用しない測定時に安定した濃度 のベースガスを導入する工夫がされています。CO2の測定に用いるIRGA(赤外ガス分析計)をチャンバー ヘッドに組込む事で、事実上十分な応答速度を確保しています。また、クローズドセルを採用することで長期安定性を確保しています。1983年に登場したLCA-2から20年を経過して1300台以上の出荷実績は、このような無理のない設計から得られる信頼性を元に築き上げられています。
Features
- ・小型・軽量・堅牢、23×11×17cm、4.9kg
・7.5A内蔵バッテリーで最長16時間駆動
- ・広葉、細葉、針葉樹、アラビドプシス、土壌合計5種類のチャンバーヘッドを選定可能
- ・CO2、H2O、PAR、葉温の同時測定と解析
- ・LEDを用いた光環境制御、A/Ciカーブを計測
- ・ペルチェ素子を用いた温度環境制御
- ・大きなLCDを装備しA/Ciカーブなど、2つのパラメータを両軸としたグラフ、時間軸対1パラメータのグラフの描画など任意に指定可能
赤外線ガス分析計 (infrared gas analyzer(IRGAs)
LCpro T チャンバー ハンドルには、小型化されたIRGAが内蔵されています。金メッキ済みのIRGA金を使うことにより、高速で安定したガス交換を実現しました。
Touch Pannel
タッチパネルなので操作が簡単
Color, graphic display
グラフはからディスプレーですので見やすい
Environment Controls (環境制御機能)
屋外の植物は季節、標高、天候、時間など様々に変動する条件下に置かれています。つまり光合成速度や蒸 散速度を測定する場合、測定条件が大きく異なる測定値を解析・評価する事は困難です。LCpro Tではチャ ンバー内部の光、CO2濃度、H2O濃度、温度のコントロールが可能です。
CO2及びH2Oコントロールユニット:
本体に内蔵するマスフローコントローラーを用いて制御しています。CO2はCO2カートリッジ から、ゼロガスはソーダライムを用いて外気から製造。0〜2000ppmの範囲で設定可能です。 H2OはDrieriteと硫化鉄を用いて雰囲気湿度以下の範囲で設定可能です。
LED人工光源ユニット:
光合成有効放射波長(PAR)に合わせた赤660nm、 青470nmの二波長のLEDバルブを採用。0〜2400μmol/m-2/s-1の範囲で設定可能です。
温度コントロールユニット:
チャンバー内部の温度コントロールはペルチェ 素子と放熱ファンを用いてます。 外気温度±10℃の範囲で1℃ステップの設定が 可能です。
Specifications
全般仕様 | |
CO2測定方式 | IRGA(非分散赤外光ガス分析計) |
H2O測定方式 | 容量式半導体センサーチップ |
CO2測定範囲/分解能 | 0〜3,000ppm/1ppm |
H2O測定範囲/分解能 | 0〜75mbar/0.1mbar |
チャンバー温度測定範囲 | -5〜50℃ |
葉温度測定範囲 | -5〜50℃ |
ガス流量設定範囲 | 100〜500cc/min |
環境制御機能仕様 | |
制御シーケンス | ユーザーにより設定可能 |
CO2濃度設定範囲 | 0〜2,000ppm/1ppmステップ |
H2O濃度設定範囲 | 0〜75mbar/0.1mbarステップ (ただし、雰囲気湿度の範囲) |
チャンバー温度設定範囲 | 外気温度+15℃, -10℃ |
光環境設定範囲 |
Mixed RGB LED: White LED: |
その他仕様 | |
ディスプレイ | Colour WQVGA touch sensitive LCD |
データ容量 | SDカード Max:32GB |
シリアル出力 | RS232C経由でテキストデータ転送 |
アナログ出力 | 0〜5VDC |
内蔵バッテリー | 12V-7.5A鉛蓄バッテリー 最長16時間稼働 |
仕用環境温度 | 5〜45℃ |
本体寸法・重量 | 23×11×17cm・4.9Kg |